性犯罪者情報の公開は米国では進んでいて、ほとんどの州では、インターネットでも顔写真から身長、体重、犯歴、当局が把握している直近の住所まで見ることができる。カリフォルニア州当局のサイトでロサンゼルスを検索すると、4012人もヒット。登録住所の地図での確認もオンラインで一発だ。この人たちは基本的に刑期は終えてるわけだから、プライバシーの問題や差別の問題はあるんだけど、「子供を守る」という大問題との比較考量の結果、こうなってるわけだよね。
公開制度の法的根拠になっているのが、ニュージャージー州から始まり、連邦法も導入されている、いわゆるMegan's law。近所に住んでいた性犯罪歴のある男に暴行され殺された同名の女の子(この子も、7歳だった)から名付けられた。
ここまでやるのも、子供の性的虐待が本当に多いからで、「女の子の4人に1人、男の子の6人に1人は18歳までに被害を受ける」なんて話もある。犯人の9割は家族か知り合いらしい。牧師やボーイスカウトの指導者が、子供の性的虐待で訴えられたなんてニュースはしょっちゅうだ。
このサイトによると、今年4月の時点で各州当局に登録されている性犯罪歴のある人物は約55万人。警察庁資料だと、日本は去年の検挙数が466人。単純比較はできないけど、米国の人口が日本の約2・4倍であること差し引いても、かなり多そうだよね。
日本でも出所後の住所情報を法務省が警察に提供することになったみたいだけど、再犯抑止効果はどうなんだろう。これも宿題だな。米国みたいに、顔写真まで公表され続ける(10年〜無期限らしい)となると、社会での更
過去エントリーにあったNY州では、出所後にヒアリングを行い、裁判所が再犯危険性についてレベル1(低)〜3(高)を設定、それに応じて情報公開度を決めるという仕組みのようです(http://criminaljustice.state.ny.us/nsor/risk_levels.htm)
ミーガンちゃんを犯し、殺した男は、まあ、レベル3なんでしょう。その犯行の様態たるや(http://en.wikipedia.org/wiki/Megan_Kanka)、言葉を失います。子供を標的にする性犯罪者の全てがこうした人物ではないのでしょうが、どうすればこうした罪を、被害者やその家族が納得できる形で、償ってもらい、社会に復帰してもらうことができるのでしょうね。
"If we had been aware of his record, my daughter would be alive today." ミーガンちゃんのお母さんの言葉のようですが(http://www.megannicolekankafoundation.org/mission.htm)、こうした声にどうこたえるかも、考える必要があるのだろうなあ、と思います。私は子供がいないので、どうにも頭でっかちな思考になりがちなんですけどね。